■連載『NEEDLESS』全話解説■

ここでは現在連載中の『NEEDLESS』の、各話ごとの構成あらすじ、その話のコメント裏話を公開。
<※各話のあらすじはウルトラジャンプHPより引用。>
■『第1章・プロローグ編』
第1章は「プロローグ編」という事で、キャラや世界観の説明を
「『NEEDLESS』ってこんな漫画なんです。よろしくお願いします」ってつもりで描きました。
第1話に「アクション」、第2話に「ギャグ」を持ってきました。
クルスを軸に話が進んでいるので企画段階では「クルス編」とも呼んでいました。




■第1話 巻頭カラー3P含38P(2003年11月号掲載)
◆あらすじ:
超待望の連載が巻頭カラーでスタートッ!! 近未来、戦争の影響で閉ざされた世界<ブラックスポット>に新しき支配者アークライトが降臨する! 少年クルスは地下道に逃げるが、そこで彼を救ったのは謎の神父ブレイドだった…!

◆裏話:
最初「カラー有り」だと聞いても、「どうせ掲載されるのは真ん中へんなんでしょー」 などと思っていたのですが、なんと巻頭でした。 カラーといっても「あんごろもあ」なんかとは訳が違いますからもうドキドキです(なんかとはなんだ笑)。
色々描き散らしてきた『NEEDLESS』シリーズ。
その中で消化不良だった謎が、これで、ようやく消化できるかもしれません!
読み切りと違いページの制約がかなり減った分、白砂村以上の大ゴマ連打のバトルシーンを目指してがんばります。
とりあえず1話は「戦闘」を優先したかったのでギャグを封印してみました。

■第2話28P(2003年12月号掲載)
◆あらすじ:
ブラックスポット解放軍の一員クルスは謎の神父ブレイドに助けられ、彼らの隠れ家に身を寄せる。しかし、アークライトの刺客として能力者<ニードレス>・カフカが、クルスに迫る! はたしてクルスの運命は!?

◆裏話:
連載で一番やりたかったのは「すごい戦闘シーン」と「ギャグ」だったので、 1話で封印した「ギャグ」を解放。 これからはお笑い系もシリアスも両方とも売りに出来たらいいなと思っております。


■第3話28P(2004年01月号掲載)
◆あらすじ:
シメオンの刺客・カフカの鋼鉄をも切断する『糸』の前に、クルス絶体絶命のピンチ! 駆け付けたブレイドに、カフカの必殺技『カンダタストリング』が炸裂する! いよいよ『能力者(ニードレス)』同士のバトルが始まる!!

◆裏話:
だんだん読み切り『NEEDLESS』とリンクしてきました。
3話には『NEEDLESS1.5』とほぼ同じコマがあるのですが、気付きました?
これからは読み切りの『NEEDLESS1.5』や『NEEDLESS-死神の聖剣-』をあわせてみてもらえば、 「あ!このキャラこんな変わってる!」とか「このキャラの名前ってもしかして…」とか先の展開の 「謎」が色々予想できるかもしれません。
以前の作品を読んでない方も、『NEEDLESS ZERO』というコミックスに全部入っておりますので、是非ご覧下さい。


■第4話 28P(2004年02月号掲載)
◆あらすじ:
カフカ対ブレイド、超能力バトルの行方は!? カフカの放つ最強技『テンペストスレッド』に、ブレイドはどう対抗するのか? そして、明らかになるイヴの能力とは? 話題集中の新世紀バトルアクション、「プロローグ」編が今号で終結!

◆裏話:
目指したのは「爽快&ちょっと良い話」。 でも感動ストーリーを描くのには照れがあるというかハズカチイのですよね〜。
■『第2章・右天編』
5話から8話は第2章です。 「ニードレスの戦いってこんな感じですよ。」という感じでしょうか。
主要キャラと世界観が揃ったので、本格的なバトルも描きたいです。


■第5話 巻中カラー1P含29P(2004年3月号掲載)
◆あらすじ:
アダムとイヴに助けられた山田(クルス)は二人のいる教会にパシリとして居候させてもらうことになった。しかし、そこへシメオン一味が送り込んだ新たな刺客が襲い掛かるッ!!

◆裏話:
この回でようやく「アダムブレイド」という人物が、自分でも「ああ、こういうヤツなのね」としっくりきた感じです。 主人公ブレイドがかっこよく見えるように作りました。
でもなんとなく格好いいシーンを繋げただけのイメージ漫画じゃなくて、起承転結のある、ごまかさない漫画が 描ければいいなと思ってます。


■第6話 28P(2004年4月号掲載)
◆あらすじ:
シメオン幹部のひとり、右天とイヴが激突! 『変身(ドッペルゲンガー)』能力を使い、果敢に戦いを挑むイヴだが、右天の謎の能力の前に防戦一方! ニードレスを超えるその能力に驚くクルスに、右天は自らを『ミッシングリンク』だと告白する。はたして『ミッシングリンク』とは?

◆裏話:
5話がブレイドを中心に話を進めたので、 今回はイヴにスポットを当ててみました。
と書くとカッコイイのですが、
5話で男ばっか描いたので、女の子が描きたくなったというだけの話です。
「可愛くて強い」がイヴを描くときに目指してるモノです。
大風呂敷広げはじめてます。


■第7話 28P(2004年5月号掲載)
◆あらすじ:
シメオン幹部・右天の能力の前に追いつめられるイヴとクルス。だが、圧倒的とも思える力の差にも二人は屈せず、その能力の秘密の一端をついに発見! 一方、アダムは教会に殴り込んで来た炎の能力者・照山相手との闘いにケリをつけようとしていた。下される判決の行方は?

◆裏話:
サスペンスタッチバトルを目指して描きました。
今まで戦闘シーンの中にはあまりギャグを入れてなかったのですが、 イヴとクルスのコンビギャグを描いてるウチに勝手にギャグが入り込んでしまいました。


■第8話 巻頭カラー3p含31P(2004年6月号掲載)
◆あらすじ:  
『最も神に近いニードレス』右天の謎の能力がついに暴かれる!? イヴの起死回生の反撃が始まった! 一方、ブレイドの元に殴りこんできた照山の口から、意外な事実が判明する! 人気沸騰のハイパーテンションコミック、今月は巻頭カラーで参上!!

◆裏話:
割と気に入ってる回です。
名探偵コナソで言えば解決編?
時間がなくて巻頭カラーは超高速で描いたので不安でしたが意外と好評(笑。
「カラーページは、水着か、それに相当するものでなくてはならない」
という漫画界の暗黙の了解を遵守した結果かと(笑。
■『第3章・ディスク編』
新キャラ脇役キャラもどんどん出す予定。
好き放題やってみようかと思ってます。

■第9話 28P(2004年7月号掲載・表紙!)
◆あらすじ:
ブレイドたちは炎の能力者・照山から、シメオンの事をも知る謎の情報屋『ディスク』の存在を告げられ、その探索に向かうことに…。一方、シメオン総帥・アークライトは損傷を抱える肉体を修復するため、ブレイドの身体を奪おうと決意する! そして、新たな刺客が…!!

◆裏話:
新章突入ということで物語の大筋を整理・復習しながら進めてみました。
バトルがない話ですがそのぶん新事実がわんさか。


■第10話 28P(2004年8月号掲載)
◆あらすじ:
クルスのペンダントに隠された記録チップから、情報屋ディスクの居場所を突き止めるブレイドたち。一方、離瑠配下の少女部隊の梔、セツナ、未央の3人は、ブレイドたちを襲うべく罠を張る! そして明らかになるブレイドの意外な弱点とは!?
!
◆裏話:
「少女部隊」のかわゆい(うそん)バトルシーンがミドコロ。
5人の女の子があんなことに…(笑。
ブレイドの弱点をそのまま残すかはだいぶ悩みました。
この話でブレイド好きだった人が嫌いになっちゃうんじゃないかって心配してたんですけど意外と好評でした。
この話を描いた直後、編集さんが麻雀に誘ってくれました。

■第11話 28P(2004年9月号掲載)
◆あらすじ:
未央がシメオンの美少女部隊の一員とも知らず、ディスク探索チームに加えてしまうブレイド。だが、調査に向かったアイアンマウンテンの中には、侵入者 迎撃用の罠が待ち受けていた! 間違いなくディスクはここにいる! そして遂に判明するその正体とは!?

◆裏話:
今回どうしてもやりたかったのは僕の全作品を読んでくれている方へのギミック、『リンクシーン』です。
まず1つ目は『NEEDLESS0』とのリンク。
『NEEDLESS-死神の聖剣-』のブレイドと、連載版『NEEDLESS』のブレイドが同一人物である証明(?)をすることでした。
冒頭のセリフがそれです。聖闘士星矢をイメージして描きました。
 2つ目は同人誌『BLACK SPOT』とのリンク。
テスタメント登場シーンは、『BLACK SPOT』をそのままトレース。
コアなファンの方には懐かしいシーンになりました。
これで『BLACK SPOT』に登場する殺人マシーンがテスタメントであることも同時に明らかに。


■第12話 28P(2004年10月号掲載)
◆あらすじ:
  謎の情報屋ディスクの正体はなんと美少女だった! 驚くブレイドたちにさらに驚愕の情報が明かされる! 果たして彼女の語る『キリストセカンド』とは何か!? そして、ニードレスの能力の秘密とは!? そして始まるシメオン少女部隊との戦闘! 今月は見逃せないぜっ!!

◆裏話:
12話〜15話くらいまでの目的は「少女部隊を読者に受け入れてもらうこと」。
今回もリンクシーンが満載。
なんと同人誌「白砂村」とのリンクが明らかに。
キリスト教モチーフの『NEEDLESS』と純和風の『白砂村』というまったく毛色の違う2作品を結ぶギミック。
また、「今までにあんまりされてない全く新しい試みを入れよう」という企画(以後「新しい試み企画」)がコッソリスタート。
今回の「新しい試み企画」は「タブー」。
漫画家が自ら普通口にしない事を、もしくは禁句となっている用語をあえてヒキ(最終ページ最終セリフ)で使用。
担当さんにも「いける!」と好評。掲示板でもちょこっと話題に。
これがきっかけでセツナのあだ名が決定してしまった。
結果的にセツナが読者に受け入れてもらえた(笑。



■第13話 28P(2004年11月号掲載)
◆あらすじ:
アイアンマウンテン内で、シメオンの少女部隊とアダムたちとのバトルが始まった! 『香り(フレグランス)』の能力を持つ梔(くちなし)に苦戦するアダム! 一方、イヴもセツナの誇る『速(スピード)』の能力に翻弄される!! そして刺客の残る一人、未央(みお)には山田ことクルスが疑惑の目を向け始めていた……!!

◆裏話:
今回の「新しい試み企画」は「4コマ」。
普通のストーリー漫画の中に突然4コマ漫画が入り込んでいる、というもの。
思ったより反響がなくてガッカリ(笑。
あまりにもブレイドと梔の夫婦漫才?が自然すぎて4コマに意外性がなかったのかも。
 「本を横にしないと見えないコマ」も一応新しい試み。


■第14話 28P(2004年12月号掲載)
◆あらすじ:
アイアンマウンテン内でのセツナVSイヴ、梔(くちなし)VSブレイドの対決もいよいよ佳境!互いの必殺技が繰り出される中、思いもよらない事態が勃発!はたして、対決の行方はどうなってしまうのか?

◆裏話:
今回の「新しい試み企画」は「中盤のブレイドのセリフ」。
絶対主人公が言わないようなセリフを、その時浮かんだギャグをそのまま真面目な戦闘シーンの中にぶち込む、というものです。コマのイキオイ自体は戦闘シーンのままというのが新しいかなと。
そしてまた今回のギャグから梔のあだ名が決定。
梔が読者に受け入れてもらえた。


■第15話 28P+3P(2005年1月号掲載・巻頭カラー・UJ特製2005年スケジュールカレンダー付き)
◆あらすじ:
ブレイド軍団対少女部隊の戦いはアイアンマウンテン内の防衛機構が働いたことで痛み分けとなる。だが、仲間を装い、先に潜入を果たしていた未央(みお)は隙を見て、人質を取って脱出! その標的となったのは山田ことクルス! はたして、山田の運命やいかに!?

◆裏話:
13話14話では梔とセツナをクローズアップしたので今回は未央に焦点を当てるのが目的。
カラーページでは少女部隊を読者に受け入れてもらうためのトドメ、半裸少女部隊!わかりやすすぎる(笑!
今まで薄々しかわかってなかった未央の能力とぬいぐるみの秘密が明らかに。
未央の潜入から今回の怪現象はサスペンスタッチ要素を出したかったんです。


■第16話 28P(2005年2月特大号掲載 表紙)
◆あらすじ:
どさくさにまぎれ人質の山田と入れ替わっていたイヴ。逆に未央を人質にしたイヴは、圧倒的な強さで攻勢に出る!! 一方、イヴを人質に捕られた神父たちは、シンメオンとの全面戦争を決意!! 情報屋ディスクも仲間に加わることになり… !?

◆裏話:
人質がテーマの16話。
でも人質を取られた瞬間泣き崩れたり取り乱したりするようなリアルで陰湿な漫画はは大嫌いなので、 ものすごく楽しい人質の取られ方になっております(笑。

■『第4章・シメオン編(仮)』
17話からは第4章です。3章が思ったより長くなってしまいました。いよいよブレイド軍団VSアークライト率いるシメオン軍!!出そろった主要キャラで大混戦の初衝突??

■第17話 28P(2005年3月号掲載)
◆あらすじ:
ついに自らの野望をブラックスポット住人に宣告したアークライト! 天空に広がるその映像を目にしたアダムは、とうとう2人の間の秘密に気づく!! 一方、人質としてシメオンBS支社に囚われの身となったイヴは、対峙するアークライトに最後の反撃を試みるが…!!

◆裏話:
今回の「新しい試み企画」は「ラスボスをギャグに巻き込む」。
重く、ダラダラしそうなシーンの中に、
絶対にギャグはいわなそうなキャラクターをギャグに巻き込むことで
緩急をつけて読みやすくしようと言うのが狙い。
アシスタントさんも嬉々として貼ってました(笑。
 小さな試みとしては、第2話でもやってると思うんですが、
主人公が、「これは漫画です」みたいに言ってしまう、というもの。
意外と勇気がいります。


■第18話 28P(2005年4月特大号掲載・描き下ろし[NEEDLESS]特大ポスター付き)
◆あらすじ: ついに完成したBS(ブラックスポット)内のシメオンビル! その落成イベントに潜入したブレイド軍団の目前で次々に巻き起こる惨劇!! そして、恐る べき能力をBS住人の前で解放し始めた総帥アークライトに、ブレイドはどう立ち向かうのか!?
◆裏話:
今回の「新しい試み企画」は「見たことない決めポーズ」。
アークライトなんですが、よく見ると笑ってしまうかもしれない見たことないポーズをしているシーンがあります。
マンネリ化を防ぐため。
また「フキダシに装飾をつける」というのも「新しい試み企画」。
今回は色んなカタチのフキダシが登場します。
また「冒頭と本編が乖離している」、というのも前回からの試みの一つ。












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