侍ダイナマイト!!

ウルトラジャンプ4月号掲載。(2002年3月19日発売)32P
2002年(正化14年)卯月。
『もし江戸時代末期に幕府が滅びていなかったら?もし日本が鎖国を続けていたら?』
という世界設定のもとに作られた作品☆
主人公の宮本無沙衛門(みやもとむさえもん)はIT機器を自在に操るサラリーマン侍だ!
ヒロインの羽生十兵衛(はにゅうじゅうべえ)は血の気の多いパンチラ娘っ!
過激なドツキ漫才で珍道中を繰り広げながら旅しているこの2人が、たまたま立ち寄った「白砂村」
そこで起こった謎の怪事件とは!?
時代錯誤も甚だしいドタバタ異色リミックス現代時代劇!

■『侍ダイナマイト!!』裏話
sd3.jpg コンセプト?

載ってないじゃん
この『侍ダイナマイト!』は、もっと早い号に載る可能性もあったらしいので、早めに仕上げなければならなかった作品なのですが、なんとか無事載ってホッとしました。
10日で描いたものなのでちょっと心配してましたが、なんとか支持を得られたようです(汗。
あ、そうだ☆白砂村1巻とか読んでからウルジャン読めば、ちょっとは絵が見やすくなってるかも(笑
相方に言われるまで僕も気づきませんでしたが、「ウルジャン」表紙に作品名と名前(侍ダイナマイト!/今井神)が初めて載りました!!すっごく小さいけど、表紙4人しか名前載ってないもんね。すごいよ!
でもそのかわり、他のジャンプ(週刊少年・ヤング)に載ってたウルジャンの宣伝に僕の名前が載っていませんでした。 非常に残念…。


sd4.jpg
「リストラ寸前★無沙衛門」?!
 キャラクターデザインは、主人公が「ITサラリーマン侍」をイメージしたのに対して、小次礼郎は最初の企画段階では「ヒップホップ侍」をイメージしてたんです。…なんにでも侍をつけりゃいいいってもんじゃない(笑。
男臭いのはそのなごりかな?
ちょっと意外だったんですけど、佐々木小次礼郎が一番人気らしいですね(^^)
初めて今井 神の漫画でコスプレできそうなキャラとか言ってくださった方もいらっしゃいましたし(^^)。
僕はボス(ネタバレいちおう禁止)の方が描きやすいので気に入ってました(笑)。
タイトルは結局「侍ダイナマイト!!」に決定しましたが、最初僕が考えてたのは「IT侍」。でもモバイルやパソコンを扱うシーンがほとんどないので、次に考えたタイトルが「窓際侍無沙衛門」(笑)。かなり格好悪すぎるのでこれも没でした。没タイトルは他にも「三友財閥御曹司」「白砂村」「怖いもの知らず」「名刺を受け取れ!」 「リストラ寸前★無沙衛門」など、いろいろありました(笑)。


sd5.jpg
もともとコンテは50P
 ストーリーは、名詞の受け渡しのシーンが一番最初に浮かんだシーンで、そのシーンを中心に物語を考えました。
しょっぱなから変なモンばっか描いてるとそういう作家だと思われそうだし、
短い作品で個性全開にすると、僕の一番嫌いな散文っぽいヤリ逃げ作品になっちゃいそうで、難しいのです。(T△T)僕は長編好きなので、32P目指してても、ネーム切り終わってみると、50Pとか平気で越えちゃうんですよ(笑。
しょうがないので当初描いた50Pのコンテから、いらないモノをそぎ落としまくって単純化して32Pにしました。
かなりのシーンや人物を削りましたよ。それくらい詰め込まないと入りきらないんです(笑。
テンポがいいのはそのせいでしょうね。(^^)
一人完全に出なくなったキャラがいます。三友財閥の執事なんですけど。機会があれば出したいほどいいキャラでした。

sd1.jpg

ギャグはどうなの?
 UJ編集長様に「今井くんの漫画はすごく読みやすいんだけど…」みたいな事を言われました(笑)。
白状すると前回、完全ノンストップギャグ漫画『リクワイヤー』が、思ったより人気投票で良い結果を得られませんでした。みんな「何読みたいですか?」って聞くと「ギャグ」って答えてくれる人が多いのに、いざギャグ描くとあんまり票がはいらな…うぐっ!(@×@)
人気を獲得するためには、その他UJの性質を考える上でも、ギャグをある程度削った作品を描いてみたらどうだろう?みたいのが出発点です。
というわけで、今回の作品はリクワイヤーよりは一般受けをねらいました。m(._.)m。

…残念ながらウルジャンはアンケートハガキが付いてないので、官製ハガキを用意していただかなければならないので面倒だと思いますが、送っていただけたら泣いて喜びます(T▽T)。反響があれば連載もらえるかもしれないですし。短編読み切りって苦手なんですよね…(おい・笑


sd2.jpg ←つーかせっかく描いたイメージシーンですが、こんなシーンないじゃん(笑)。
んで、次の作品ですが、もっとシリアスの生きた作品を描いてみようと思ってます。
かなりシリアスなミステリー系のモノになると思います。
いろんな漫画を描いてみたいので、ジャンルはどんどん変わっていくかもしれません。
自分が今まで描いたことのないモノを描くのは勉強にもなりますし、楽しいですね(^^)。
それでもやっぱり自分の基本はシリアスでアクセントにギャグ」ですよね。連載が取れたらそういう漫画を描こうと思ってます。

■○○を探せ!!

sd6.jpg 1・メジャーデビューを探せ!
ウルトラジャンプ作品には、僕の今まで描いた同人誌から沢山のキャラクターが再登場しております。
例えば…。

1998年に出した同人誌『BLACK SPOT』の主人公・カイン(首に継ぎ目のある声の能力者)
は2001年にウルジャンで発表した『NEEDLESS』の副主人公として幼くなって再登場!

1997年に描いた『ムサえもん』の同名の主人公(?)は
2002年にウルジャンで発表した『侍ダイナマイト!』の主人公の名前として再登場!

現在続刊中の『白砂村』の主人公・大神
2002年ウルジャンで主人公として再登場予定…?!
さらに『BLACK SPOT』のあの副主人公も登場だ!?


2・エキストラを探せ!
…というわけなんですが、
実は上で書いた意外に、今回も背景やエキストラに、僕の他の漫画のキャラクターがこっそり登場してます。
今回の『侍ダイナマイト!!』には…
@『リクワイヤー』に続いて『白砂村』からは産巣日(むすび)&おとね、
A『あんごろもあちゃんの地球侵略にっき』から、あんごろもあ&たごさく、
Bほかに「アルカディア」の挿し絵で登場した女の子キャラクターも
エキストラで登場してたりして。
みなさん僕の同人誌などを手に入れる機会があったら探してみてね!
というか買ってください(笑。




Q:コミケ以外にもコミティア等には参加されないのでしょうか?

A: あああ、良く言われます(T△T)。友人に「コミケはおまえの来るところじゃない、パロをやらんのならティアへ行け」みたいなコトを(一部誇張・笑)。それにウチみたいな超弱小サークルにもコミティアの方が「創作真剣にやってるならうちにも出てよ」って挨拶に来てくれたりして、参加しようしようと思ってるんですが、いまんとこしてないです。一番の理由は、いつどこでやってるのかよく調べない僕のズボラな性格のせいなんですけど(T△T)。あと、約半年単位で一冊200P前後の本を出す、みたいな計算で動くのに慣れてしまってます。
夏コミと冬コミを目標で動くとちょうどいいんですよね…。
サークルペーパーの白砂村新聞発送・サントラ発送・コミケの申し込みなどの事務作業もすべて相方にまかせてあって僕はノータッチなのです。反省。これから考えてみますね。

<皆様から戴いたありがた〜いご感想>
連載になっても、いける話ですな。主人公は、じゅうべいちゃんで♪

読みやすかった。サラサラ〜っと読めた。
この読後感は、今井さんの努力で、そういう方向で仕上がったのでしょうが個人的には、UJに掲載された作品でいうなら、ニードレスやリクワイヤーの方がワケワカラン度合いが強くて(またまた抽象的ですが)、
何度も読み返そうっていう気持ちになったというのが、率直な感想です。今回のような作品の方が、一般の読者には受け入れられやすいんでしょうけど私にはちょっと物足りなかったです。

あいかわらずの超ハイテンションギャグ&ダイナマイトな構図&ハチャメチャなキャラクター、流石です。
個人的にはラストの方の名詞の受け渡し(受けとっちゃいないが)が笑えましたね。思い出すだけで笑いがこみ上げてきます。

ん〜相変わらず、先生の漫画はテンポが良くて楽しいっす〜佐々木小次礼郎がとてもつもなくいいキャラしてますネ!!

今回もメチャクチャ面白かったです♪ やっぱ男キャラが格好良いのはイイですね。十兵衛ちゃんも萌えだしねwっていうかまた、何気にむすびちゃんが・・・さらに、あんごろもあちゃんアーンドたごさくまで・

まだかなまだかなーって毎月チェックしてたのでやっと読めて良かったです。内容も良かったです。個人的に小次礼郎さんがツボです(笑)。
今井先生の描く男臭い系(笑)のキャラは非常に好みでございます。次作も期待してます。

商談成立が良かった(>_<)

正直、もっとボケがほしかったです。シリアスかギャグか、中途半端。
しかし、短かすぎる制作期間を考えると、その密度、完成度はすごい。
掛け軸に「今なら同じものを―」って書いてあったり…(^ ^)
今井作品にコスプレできそうなキャラ(小次礼郎です)が出てきて小躍り。

絵が綺麗でアクションもカッコよく、ボケ(+ツッコミ)のコマがかわいいので
そのギャップ、ネタともに面白い

皆様、ありがとうございました★
■設定資料■

■世界&舞台設定;
幕府が滅びず、大きな開国もなく迎えた21世紀初頭の日本。
電化製品などの文明レベルは局地的には現在の日本の世界と変わらないが、
サムライはまだまだ健在で、男子は帯刀して会社に勤める。

江戸後期〜明治あたりの風景の中で、携帯電話、自動車、パソコンなど、『IT侍』が最新鋭のIT器機を駆使して冒険する。
物語は主人公とヒロインが『白砂村』という村についたところから始まる。


■主人公:宮本無沙衛門(みやもと むさえもん)男

一見超冷静で落ち着いていてクールな侍だが、実はぼけっとしてるだけのものすごい馬鹿。

IT器機は使いこなすが、相手や物事をまったく分析出来ない。

いつか優秀な兄達の様な立派なサラリーマン侍になるため、三友の商品を売りながら今日も「怖いモノないかー」とぶらぶらしている。

好きなモノゴト:昼寝・充電・電気製品の分解


■ヒロイン:羽生十兵衛(はにゅう じゅうべえ)女

わがまま身勝手な主人公の同行者。割と怖がり。主人公に怖い思いをさせようといつも画策しているトラブルメーカー。
怖そうな事件や金になりそうなやっかいな仕事を見つけてきては、主人公達にやらせている。
主人公は彼女のことを「親切な女の子だ」としか思ってない。

好きなモノゴト:お金・意地悪


以下ネタバレの為公開できませんm(._.)m



■もどる■