■登場人物紹介■




■大神 <おおがみ>

主人公。
東京で探偵事務所を営むが青年だが、
本業は怨霊討伐のエキスパート「巨魅葬り(かみおくり)」である。

「巨魅(かみ)」とは、文字通り神の位までに強大となった怨霊のこと。
社会に害をなす巨魅を人知れず狩るのが「巨魅葬り」なのだ。
ただ大神の巨魅葬りとしてのクラスは「88」。108人いる巨魅葬りの中でも、最も低い階級である。

2001年夏、大神の元へ小包が届く。
中身はくりぬかれた眼球!
大神は小包に記された「白砂村(しらすなむら)」という村へ、 助手の少女:錺(かざり)とともに調べに赴く。


■錺 <かざり>

大神の「ミズチ」。
通常巨魅葬りは「ミズチ」と呼ばれる守護霊を1体従え怨霊と戦う。
「ミズチ」は「聖剣」に変身することができ、そのチカラで怨霊を斬るのだ。

幽霊なので通常の人間にはその存在は分からない。
大神と錺の会話は他の人には大神の独り言にしか見えない。

錺の変化(へんげ)する剣の名前は「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」。

<普段の大神と錺>
ミズチと呼ばれる守護霊は動物にも変身できる。

本来人間の目には見えないはずの「ミズチ」だが、 まれに霊感の高い人間や、霊的波長の合う人間などには姿を見られてしまう事もある。
特に人口の多い都市部ではその危険は増す。

そんな時のために、もし見られてしまっても怪しまれないように、「ミズチ」は日常では「動物」に変身していることが多い。
ただし、剣への変身が本業なので、動物変身は大抵残念な完成度である。

この錺も、自称・猫に変身して大神に同行している。
ちなみにネコの時の名前は「こたつ」。

■西島 弥都波<にじしまみずは>

村の四方を守る「五家」と呼ばれる一族の1つ、「西島家」の長女。
大神と村の神社で出会い、家に居候させる。
本が好きで、人の世話を焼くのが好きな心優しい少女。
速秋の許嫁。

■西島 迦具<かぐ>

西島家次女。
突然西島家に転がり込んだ大神を警戒している。
白昼夢に悩まされ、「カミオクリ」という人物を待っている。
攻撃的かつ厭世的で、憎しみや嘲笑以外の感情は表に出さない。
左腕を怪我している。

■西島 結<むすび>

西島家三女。
大神をおにいちゃんと慕う明るく元気な少女。

霊感が異常に強く、錺が見える。
錺の事はペットだと思っている。
「こたつ」の名付け親。

■西島 安姫<やすひめ>
西島家母。
女手一つで弥都波達3姉妹を育てている。
一つ返事で大神の居候を許した心優しい性格。

■西島 金山彦<かなやまひこ>
西島家前家長。
弥都波達の祖父。
戦中、怨霊に関する特殊部隊に在籍しており、ある巨魅葬りとは旧知の仲らしいが…?

■北島 速秋<きたじまはやあき>

「白砂村」を束ねる「北島家」の次男。
親たちの決めたものだが、弥都波とは許嫁の仲。
そのため弥都波と一つ屋根の下で暮らす大神に敵対意識を抱いている。
剣道が強い。

■北島 綿津<わたつ>
北島家長男。速秋の兄。
速秋よりは中立の立場を取るが、
狡猾で何を考えているか分からない。

■北島 風木 <かざも>
村の長。
綿津と速秋の父。
全ての決定権を持っているため、多くの村人に恐れられている。

■北島 津別子<つわこ>
風木の妻。北島家母。
弥都波と速秋の政略結婚を進めるなど、狡猾な女性。

■北島 大屋毘<おおやび>
北島家祖母。
風木の母。
生け贄と引き替えに村を守ると言われる妖魔「白砂様」を信仰している。
口癖は「祟りじゃ!」

■東島 十三<ひがしじまじゅうぞう>
「五家」の一つ、東島家の家長。
村で唯一の店、「東島商店」を息子と営む。
多くの村人と同様、よそ者を異常に嫌う性格であり、大神の事を何度も追い返そうとしている。

■東島 龍之介<りゅうのすけ>
十三の息子。
速秋・弥都波と仲が良い。
龍之介の世代では、よそ者に対する警戒心はほとんど無く、
大神に村のことをあれこれと教えてくれる。
速秋と弥都波の政略結婚には疑問を抱いている。

■南島 健一<みなみじまけんいち>
五家「南島」の家長。
村で唯一の病院「南島診療所」の先代医者。
現在は引退して、大戸に診療所を任せている。
愚痴っぽいが中立的な立場で、大神のことも毛嫌いはしていない。
南島診療所は佐野の下宿先でもある。

■大戸 渡<おおとわたる>
南島診療所で働く村で唯一の医者。
もともとはこの村の出身ではないが、風木の紹介で白砂村へ来た。
少々おっちょこちょいで、南島によく怒られている。

■櫛名田 秋子<くしなだあきこ>
数ヶ月前から村で働いている診療所の助手。
大戸1人では人手不足だったため、南島が呼び寄せた。
その時看護士を目指す彼女を紹介したのが佐野であり、
その後事件の捜査で村に分遣されてきた佐野を南島家に下宿させている。

■中島 一郎<なかじまいちろう>
五家の一つ、「中島」家の家長。
怠け者で最近はずっと職にも就かず遊んで暮らしている。
北島家とは中がよく、よそ者を嫌っている。

■中島 次郎<じろう>
一郎の弟。
村の駐在を努めている。
兄とは違って働き者。
佐野と共に村で起きた謎の事件の捜査にあたる。

■鹿屋野 超空<かやのちょうくう>
伊耶那美神社(いざなみじんじゃ)の住職。

■大山津 幽玄<おおやまづゆうげん>
伊耶那美神社の神主。

■月読娘<つくよみのいらつめ>
巨魅葬り。
大神の同業者のはずだが、何故か大神の命を狙う。
戦闘力は桁外れで、「特攻式殺人術・震洋」「同・回天」など様々な奥義を体得している。
大神を追って白砂村へも現れるが、その理由は謎。
「目玉」の秘密を知っているらしいが…。

■梔姫<くちなしひめ>
月読娘の「ミズチ」。
コードネームは装甲姫(そうこうひめ)。
霊でありながら非常に頑強なボディをしており、眼球ですら剣を通さない。
月読娘 の身長の数倍もある非常に長い剣、「十拳剣の剣(とかのつるぎ)」に変化(へんげ)する。
無表情で一切喋らない。会話はスケッチブックで行う。
残念な完成度のうさちゃんに変化。

■佐野<さの>

元は警視庁の刑事だったが、現在分遣で白砂村へ事件の捜査へ来ている。
一見だらしなくひょうひょうとしているがかなりの切れ者。
愛煙家だが村ではマルボロが売っていないので困っている。
大神と過去に会ったことがあり、探偵だということを知っている。