<栃本>

しばらく山道を歩くと急に開けた場所に出た。
高い木々の壁が無くなり、視界が広がる。
この山のふもとが眼下に姿を現したのだ。


産巣日
「うひゃあ〜!おにいちゃんきて〜!しらすなむらはっけんだー(>▽<)!」


弥都波
「ほんと、白砂村にそっくりですね☆」


お、斜面に窮屈そうにたたずむ集落、『栃本』は、まさに『白砂村』だ。

弥都波
「この村が『白砂村』のモデルになったんですね〜(^^)」


迦具
「これで地面が白ければほんと白砂村だわ。」



弥都波
「最初地図で見たとき、国道沿いだったので、ちょっと不安だったんです。
以外と拓けてる村なのかな〜って。でもそんな心配いりませんでしたね☆」


え?国道?そんなの近くにあったっけ?

弥都波
「そこ、今立ってるところですよ(^^)。」


えええっ!!( ̄□ ̄|||)
だってこれすっごく狭い砂利道じゃん(笑)。ほぼ1車線ぶんくらいしか幅ないし。

迦具
「あ、でも標識ある」


ほんとに国道なんだ・・・

産巣日
「このみちでおひるねしててもぜったいくるまにひかれないね☆」


その通りだ!なぜに国道?!( ̄Д ̄‖)

弥都波
「あと、下の方をちょろちょろ流れてるのは荒川ですよ。」


あらかわ?
あらかわって東京都荒川区の荒川?!Σ( ̄Д ̄‖)だってあんな水たまりみたいにちょろちょろだよ?

弥都波
「そうですよ〜(^^)東京を流れる荒川の源流です」


カルチャーショーック!

……かなり言いたいことはあるが、
せっかくこの村にたどり着いたのだから、今はこの景色を楽しむことにした。


さてと。実は今日この近くに宿を取ってあるんだ。

産巣日
「えっ?ほんと〜?!」


ほんとだよ〜☆
だからまたあとで、日が傾いてからも見に来られるからね。

産巣日
「わーい」


弥都波
「じゃ、旅館に行きましょうか(^^)」



○ 旅館に向かう