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■ドラマCD制作日記だよ?<2007/8/20> 裏話:収録の様子 今回は、初体験のドラマCD収録の流れをご紹介。 僕の日記を改造したモノなのでかなりリアルかも(笑。 ………すんません。 スタジオの様子撮った写真がこれしかなくて(笑。 僕の態度は冗談ですので(笑。 雰囲気をご覧下さいまし。 この奥にガラス張りで見える録音ブースがあります。 ■全体の流れ まず脚本を数ページ〜十数ページぶん一気に録音、 その後ムービックの方・集英社ライツの方、編集、録音監督の方と相談して 今の部分の修正が必要な箇所があれば、その部分を録り直す、という流れでした。 修正が必要な箇所というのは、 読み間違い・イントネーション間違い・聞き取りづらい・ノイズ・かぶりすぎ・イメージと違う など色々あるんですが、 この「イメージと違う」という指摘は、僕の漫画を長年読み込んでる人間にしかできないので、 「僕」と「脚本の仕上げをしてくれた方※」や「編集」と相談してやりました。 最初は僕もドラマCDや音響のプロではないのでどの程度指摘して良いモノかわからなかったんですが、 周りの方がきちんと指摘してくれたことと、 あまりに声優さん達が旨すぎるので、これは最高で完全なモノにしたい!という欲望から、 後半は僕もドンドンコダワリのシーンに関しては指摘してしまいました。 結果…収録は深夜にまで及び…(笑いことではない)。 ……原因の全ては僕にあります。スミマセンでした。 今回の予想外の爆笑事件は、 「一部の大きなお友達」というセリフがあるんですが間違って「一部分の大きなお友達」と読まれた方が! 「それだと巨…みたいじゃん」って大爆笑でした。 ■「ディスク」のイントネーションで全員大騒動!! 半機械の外見幼女100才キャラ、「ディスク」。 このキャラに漫画の時には考えもつかなかった問題が発生!! 僕は「ディスク」って、「山田」とか「鼻毛」と同じ「語尾が上がる」イントネーションを想定してたのですが、 「コンパクトディスク」の「ディスク」と同じイントネーションで発音される方が多数。 漫画で抑揚は伝えられないので当たり前なんですが、みなさんつい間違って「ディスク(語尾下がる)」 と発音してしまい、その度に録り直しに。 なんで僕が「ディスク」の発音を「鼻毛(東京弁)」と同じイントネーションで考えていたかというと、 ホラ、もし漫画の中で「コンパクトディスク」とか「レーザーディスク」とか出てきたら 一緒になっちゃうじゃないですか。 だから区別するために当たり前のように、「ディスク(語尾上がる)」と想定していたのですが…。 結果、事前に脚本を読み込んで練習されてきた方ほどこの変更に苦労してしまうという… 大変迷惑な事態(笑)。 ホンットすいませんでした!僕の変なコダワリのせいで(´Д`)! そうそう、イントネーションと言えば、音響監督の方が持ってきたのか、スタジオに「イントネーション辞典」みたいなものがちゃんとありました。業界って感じ〜。 ■ギドの声優さんは麦人さん! 一般人とおなじくらいしか声優さんの知識がない僕でも、昔のアニメのスタッフロールで何度も見たことのある方!! で、録音ブースにお邪魔したとき。 ギドのセリフ、否定のツッコミで、「ナッシング○○!!」というセリフがあったのですが、 「これはどういう意味?」と聞かれてしまいました(笑)。 あああすみません!勢いでこんな若者言葉でしかも僕の考えた意味不明なツッコミのセリフを書いて汗! その時に麦人さんの脚本見えたのですが、赤でたくさん書き込んであるんですよ! 文節とか単語の区切りとか! こんな漫画のドラマCDに(笑)、…こんなに読み込んできてくださってるなんて…(笑)。 最初、ギドの声の候補に、若い声優さんのボイスサンプルをいくつか聞かせていただいたのですが、 どうも老人ぽい感じがしなくて、 「やっぱり老人の声はおじいさんの声優さんにやってもらえないか」って言ってみたら、 こんな大御所様にやっていただけることに!! これはすげえ!ということでギドのセリフ増やしました(笑)。 増やして良かった!! ■内容・脚本のこと 原作・脚本も僕が担当! 最初は原作に当たる「全体の流れ・原案・要素・ギャグ」などの材料を僕からお渡しして、プロの脚本家さんにお願いするはずだったのですが、 お忙しい方らしくて締め切り過ぎてもいただけなかったので(笑、急きょ僕が全て脚本を担当することになりました。 この『NEEDLESSリバーサルブレイン』は、 「これから漫画本編でやるはずだったエピソードの中で、長くなりそうなネタ」をわざわざ選んで今回シングルカットしております。 ホラ、連載漫画だと描ききるまでに数ヶ月かかるモノも、文字や声なら小一時間で読者に伝えられますから、 長いエピソードやるのに最適なんです。 今回は、このドラマCDが、もし漫画でやったらどんくらいの分量なのかをご説明します。 普段、連載『NEEDLESS』は、 1・まず文字で「脚本を書く」 2・次に絵で「コンテを描く」 3・最後に原稿に描く。 という手順で作っています。 なので今回、「字」での脚本を依頼されたときも、 普段やってることと特に変わりないので助かりました。 で、 普段の連載『NEEDLESS』の1話分の脚本って、だいたい平均して「4枚」くらいなんですよ。 4枚というと少ないように感じますが、ワープロソフトを使って1枚に3000字表示できる紙に書いてるので、 皆さんが知ってる400字詰め原稿用紙よりは量があります。 そして、 『NEEDLESSリバーサルブレイン』の脚本は、その紙で「約20枚」。 400字詰め原稿用紙だと… 別にビッチリ文字で埋め尽くされてるわけではないので単純計算できませんが…計算できません(笑)。 つまり普段の連載が4枚なので、20÷4=5で…、 「文字数だけなら5話分はある」って事です! コミックスには7話入ってますから、つまり、 「今回のドラマCDは、コミックス1冊分のの70%くらいのボリュームもある!」 と言うことになります。 5話分のアイディアや温存しておいたギャグを、 さらには「声で聞きたいあの名言・暴言・お約束」も詰め込んでるわけなので、 きっとご満足いただける内容になってると思います。 もちろん『NEEDLESS』ですから、超絶バトルに大絶叫&ギャグのオンパレードです! あの「ある意味格言セリフ」も多数収録! 外伝やドラマCDだからといって、一切手を抜いてません。 正真正銘・本物の『NEEDLESS』です! 聞かないときっと人生の半分は損します(笑)! <注釈> ※「脚本の仕上げ」とは? ドラマCDの正式な脚本の書き方なんて知らない僕の作った脚本は、 例えば ク「そんな!」 ゴゴゴゴ… ズシャア!! なんて書いてありますが、それを クルス「そんな!」 SE (ゴゴゴゴ…)地響き SE (ズシャア!)転倒 のように、正式な脚本に直してもらう事です。 今回時間がなかったのでその変換作業はお願いしました。 難しいモノですねえ〜(´Д`)。 あと声には出さずに心の中で考えてるセリフを「こころ」とかって言ってたんですが、 「モノローグ」と呼ぶことを勉強しました(≡Д≡)。 |